誰かを好きになるということ

 

ずいぶん久しぶりにブログを書いています。自分がなんとなく最近思っていることを書きたくて。

わたしは同世代の子と比べて恐らく恋愛経験が少ない。中高は女子校で、男子との関わりはほとんどなく、大学に入ってからも非常に狭い、女の子しかいないコミュニティにずっといたため、4年間経ってもまだどう接すればいいのかわからないときがあったりもする。

 

彼氏は、大学1年生のときに一度できたことがある。はじめて異性と二人と出かけて、告白をされたという状況に、わたしは舞い上がっていたのかもしれない。

こんなわたしでも好きと言ってくれるんだから。これを逃したらこれから先に彼氏なんてできないかも。

そういう気持ちがあって、自分の本当の気持ちを問うてみることもせずOKしてしまった。でも、わたしは彼のことをぜんっぜん好きじゃなかった。

結局長続きしなくて、先輩と飲んでいるときに「どうして別れちゃったの?」と聞かれ、口から愚痴が止まらなくなって、「それって最初から好きじゃなかったんじゃない?」って言われてそのときはじめて、わたしは「はじめから彼のこと好きじゃなかったんだ!」ということに気がついた。錯覚だったのだ。自分が誰かを好きになる、という感情がわかっていなかった。

 

 

これまでのまったく人を好きになったことがないわけでない。わたしには好きな人がいた。しかし、そのときも私が自分の「好き」を自覚するまでには長いタイムラグがあった。

そのタイムラグを経てこの人を好きかもしれないと気づいた去年の秋、大学構内でばっったりその人を見かけた。その日わたしは適当な服装に適当なメイクにぼさぼさの髪で、「え、どうしよう」と心臓が高鳴った。とてもこんな姿で会うのは恥ずかしいと思った。バレないように、わざわざ遠回りをして正門へ向かって早足で歩き出す。

その帰り道、わたしはすごくすごく久しぶりでまるで初めてのように「これが好きってことなのか」と甘酸っぱい、気恥ずかしい思いを噛み締めたのだ。

結局その人とは今連絡を取っていない。実はもしかすると今でも好きなのかもしれないが、もう多分会うことも無いと思う。

今でも、あのときに勇気を出して声をかけていればよかったかな、と思うときもある。もう21歳にもなって、この奥手ぶりはどうにかならないものかとも思う。

 

いままで自分に彼氏ができないこと、いないことはまあ仕方ない(あまり友達多い方じゃないし明るいかんじでもないので)と思っていたが、そこまで切迫して作ろうという気にもなれずにいた。

しかし、最近新しく始めたアルバイト先で

「彼氏作らないんですか?」「男に興味ない感じですか?」「なんかすごく彼氏にそっけなさそう笑」

みたいなことを言われて、え〜〜そんなこの歳で彼氏いないのって変ですか!?笑 とびっくりしたのだ。いままでそんなことを周りから凄く言われたことってなくて、もしかしてすごく今までは恵まれた環境にいたのかもしれないと改めて感じている。今の時点でこんな感じで、これから先歳を重ねるごとにまだろくに恋愛もしたことないわたしに、「結婚は?」とか「子供は?」とかそんな問いが降りかかってくるのかと思うと、不安な気待ちになった。

もちろん、そんな他人の言葉に振り回されるだけ無駄だということはわかっている。わかっているけれど、その全てをふりはらえるほど私は強い人間でもない。

 

おいしい関係」という漫画を知っているだろうか。わたしはあれが好きだ。百恵ちゃんが織田さんを愛しいと思うとき、好きだと思うとき、なぜかわたしまで一緒に甘酸っぱ苦しい気持ちになる。人を好きになるっていいなあ、と純粋に羨ましくなる。(わたしの恋愛偏差値は小学生並みだ笑 ) そんな気持ちになれる日が、そして相手にそう思ってもらえるような時がいつかやってくるだろうか。それともこないだろうか。自分から動き出すのはとても勇気のいることで、正直どうしていいかわからないというのが本心だが、なにかを失敗しても笑ってすませられるうちに行動してみる他に方法はないのかもしれない。